第5回目となる学生さん対象のフォトツアーが夏休み期間の8月7日に開催され、その続編でもある写真教室が、2025年11月1日(土)に新潟県立十日町高校で開催されました。
当日のフォトツアーはあいにくの雨模様でしたが、雨だからこそ生まれるリフレクション(反射)やしっとりとした質感、独特の光を生かした作品が数多く撮影され、例年以上に芸術性と個性に富んだ写真が揃いました。
講師は飯塚さんお一人での開催に
例年同様、日本現代写真家協会所属でジオパークフォトコンテストの審査員も務めていただいている飯塚さん・戸谷さんを講師としてお迎えする予定でしたが、今回は急遽戸谷さんが出席できなくなり、飯塚さんお一人での開催となりました。
また、十日町総合高校・松代高校・津南中等教育学校の生徒の皆さんは日程の都合が合わず、今回は十日町高校写真部の生徒7名が参加。少人数での写真教室となりましたが、その分、一人ひとりの作品にじっくり向き合える濃密な時間となりました。
1人3点ずつ、よりすぐりの作品を持参
生徒たちは、フォトツアーで撮影した作品だけでなく、自分が特に気に入っている写真や、今後コンテストに応募しようと考えている作品など、それぞれが「今いちばん見てほしい3点」を選び持ち寄りました。
教室は午前9時にスタートし、正午までの3時間。前半は作品講評、後半は講師作品の紹介と質疑応答という構成で進められました。
写真講評:高校生ならではの感性が光る
作品講評では、飯塚先生が一枚一枚を丁寧に映し出し、撮影者本人に「何を伝えたかったのか」「どこを見せたかったのか」を確認しながらアドバイスを行いました。
友人を被写体にし、背景に花を配置して季節感を強調した作品や、サングラスをかけた人物を用いた非現実的でユーモラスな作品など、高校生ならではの自由な発想と感性が随所に感じられました。
また、背景に「七五三」ののぼりが写り込んだ写真では、背景があることで、見る人に季節や場所、物語が一瞬で伝わること、その効果を最大限に生かすためのトリミング(構図の整理)の重要性についても、具体例を交えて説明がありました。
雨の日ならではの名作も
フォトツアー当日に撮影された、雨に濡れた道路のリフレクションを生かした作品には、飯塚先生も「とても面白い」と太鼓判。
学生を被写体にした写真も多く、大人にはなかなか出てこない視点として、高く評価されていました。
一方で、伝えたいことが少し分かりにくい、画面の中に情報が多すぎるといった点も共通の課題として挙げられ、「不要な部分を思い切って切るトリミング」や「主役をより目立たせる構図」の考え方が丁寧に解説されました。
カメラ機能からライティングまで
質疑応答の中では、露出とシャッタースピードの関係、被写界深度の考え方、黄金比構図・三分割構図・日の丸構図などの基本といった基礎的な内容から、最新のカメラに搭載されている「煽りレンズ風の撮影機能」についての話題まで、幅広い質問が飛び交いました。
生徒の作品の中に、不思議な遠近感を持つ写真があり、本人も意識していなかった機能が偶然使われていたことが判明する場面もあり、会場は大いに盛り上がりました。
さらに、ストロボの使い方や被写体の向き・角度による印象の違いなど、実践的なアドバイスも数多く紹介されました。
「感性は最大の武器」
講評を通じて飯塚先生が何度も口にされたのが、「若い感性は何よりの財産。ぜひ大切にしてほしい」という言葉でした。
中には、斬新なトリミングや発想で、まるで別の世界に連れて行かれるような作品を見せてくれる生徒もおり、その才能に講師も大きくうなずいていました。
少人数だからこその濃い時間
後半の質疑応答では、機材の選び方、コンテスト向けの仕上げ方、スランプ時の考え方など、個人的な質問も多く飛び出し、少人数開催だからこそ可能な、ざっくばらんな雰囲気の中での意見交換となりました。
特にカメラ歴の浅い1年生にとっては、「被写界深度」の考え方などは目から鱗だったようで、熱心にメモを取る姿が印象的でした。
写真がつなぐ、次の一歩へ
3時間という長丁場でしたが、終始集中力の途切れることのない、非常に有意義な写真教室となりました。
飯塚さんの作品紹介
雨のフォトツアーで生まれた数々の作品、そして今回の講評で得た気づきや技術が、今後の作品制作やフォトコンテスト挑戦へとつながっていくことを期待しています。
若い世代の瑞々しい感性と、写真という表現の奥深さが交差した一日でした。
苗場山麓ジオパーク推進協議会
広報部会 内山




























